Vol.9 『 子育て失敗
』
…子育て失敗、知人がこんな言葉を口にして、僕は動揺を隠せなかった・・・
ある日のことです。
あなたの子育ては失敗だ。みたいなニュアンスのことを他人から言われたらしく知人がひどくショックを受けていて。
そして、その"子育て失敗"という言葉は同時に僕にも強く衝撃をあたえ、改めて考える。
子育てにおける失敗って、一体、なんなんだろう?
一体、何がどうなれば、子育てって失敗になるのだろう?
おおお、そもそも、我が家における子育てこそ大丈夫なんだろうか?
うひゃー、こりゃー、ひとごとじゃなか!!
などと、ううむ、しばし、飯ものどを通らず。
通ったんだけど(笑)
映画「東京タワー」のオフィシャルガイドブック。家族というものを考えるにあたって、この本とても良い本です。
しかし、そもそも、子育てにおいて、最も大切なことって何だろう?
礼儀作法を教えること?
学校でちゃんと勉強するように言うこと?
友達と仲良くするように言うこと?
学校の先生の言うとおりにすること?
どれもこれも、ピンがぼけている気がする。
全然違う気がする。
僕のなかで、子育てという行為の中で、最も大切なことはこれ。
"子供から笑顔を奪わないようにすること。"
そしてもうひとつが、
"自力で生きる力を育てること。"
結論としてこれだけのような気がする。
うん、これだけ。
この二つに照準をしぼって子供の環境を見てゆくと、親や周りの大人が子供にやっていいこと、悪いことが、すごくわかりやすくなる気がする。
そして、子育てにおける失敗って何か?というのには、すでに答えが出ている気がする。
それは、子供が自分の力で生きれないように育てること。
これだけなんじゃないだろか。
反対に子育てにおける成功は子供が自分の力で生きられるようにすること。
できるならば、優しく強く、気のきいたジョークも言えて。
理想はルパン三世みたいな感じ(笑)
もちろん、そんな簡単なこと誰でもわかっているよ!と思わず言いたくなるような簡単さなんだけれど、しかし、これは実は簡単じゃなく。
すっぱりさっぱり言ってしまうけど、自分の力で生きられてる人間って今、凄く少ないよ。
多くの人が自分で生きれなく育てられてきてしまっている。
簡単な話しだというのに、どうしてなんだろう。
結論から言うと、大人が自分たちにとって都合のいい社会とか、仕組みとかを子供たちに作っちゃったからなんじゃないかな。
子育てをしているといつもそんなことを思うんだよね。
僕もそうなんだけど、結局のところ、親が、大人が子供に言うことって、ほとんどが自分の都合なんだよね。
自分の都合の良い時はほめ、自分の都合が悪い時は叱り。
例えば、学校とかもそういう部分があると思っていて、大人、ここで言えば先生だね、の都合から外れた子供は失敗。
そんな構図があるから、
子供は大人に嫌われたくないから、大人の都合にあわせ。
学校でもどこでも嫌だけど行儀をよくし。
嫌だけど、先生のいうことを聞き。
嫌だけど、みんなと仲良く協調性にこだわるようになり。
みーんな、横並び。
そして、自分も我慢しているんだから、ルールを破る人のことを許せなくなる。
他人の足ばかりひっぱり、自分では何も考えない子供になる。
学校全てが悪いとは言わないけど、
どうしてもそんな仕組みがあるように、僕には思えるんだよなあ。。。
本当に人間に必要なのは、周りの目を気にすることなく、自分の意思を表現することなのに。
そして、その力を手にいれる為に教育はあるはずなのに。
誰の都合も関係なく。
そこに強さと人間性が加わりはじめて人間として完成する。
振り返ってみると、エジソンもジョンレノンも多くの天才たちが、子供のころは不良品扱いされてきたんだよね。
それを誰かが愛で見守ってきた。
もしかしたら、世の中にはもっと多くの天才たちがいて、その子たちを多くの大人がつぶしてきてしまったのかも知れない。。。
それにしても、子育ての成功、失敗って考えれば考えるほど難しい。
親は答えのない不安と戦いながら、きっとこの子は大丈夫と信じるしかないんだろうな。
そんな答えのない子育てだから、逆に、これは正しい、これは間違っているとは、
やっぱり僕には言えないなあ。
そしてこうも思う、そんな不安だらけの子育てだからこそ、正しい正しくないと、自信を持ってゆう人を僕は信用できない。
そこまで言うなら、その根拠を見せてみろ。
見せられる人なんか、きっといないんだ。
と、思ふ(笑)
皆さん、がんばりませう。
・・・続く
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