Vol.3 『 家族の食卓 』 …食卓を知らずに孤食で育った僕がつくる家族の食卓。 きっかけは彼女のお父さんが僕に発した、この一言だった。 ”お前、食事に対する考えがなってないだろ。それが全ての問題を引き起こしているんだ。” その、ドキリとさせられる言葉に僕は全てを射抜かれたような気がした。 その頃、我が家には問題があった。 それは、僕の息子、マイサンがとにかく、わがまま。 ひたすら、わがままで、食事なんかもろくに取らず、お菓子ばかりを食べている。 そんな、わがままな態度に激怒する彼女。 そんな彼女に、ありったけの、覚えたてのボキャブラリーで反抗するマイサン。 その光景を見て、うるさい、いい加減にしろ!!と、二人にさらに激怒する僕。 そんな毎日の繰り返しで、皆、疲れ果て、ついには、彼女には円形脱毛症が出来たりもした。 そんな我が家の様子を見て、発せられたのが、上の義父の言葉。 この言葉は事実だった。 僕は母子家庭で、親子二人で育ったことから、食卓という概念が生まれた頃からなく、 いわゆる、”個食”というものが、普通のことだった。 一人で、好きなものを、好きな時に食べる。 こんな生活をじつに30年以上続けてきた僕。 個食最高ーー!!!と、言ってもいい(笑) 当然、子供が生まれてからも、出来るだけ、夕食は一緒にとるようにしたものの、 食卓は、かなりいい加減なものだった。 いや、いい加減というレベルではなく、 はっきり言って僕は、食卓というものが嫌いだった。 家族仲良く、一緒の食卓を囲み、楽しく食事をする。 そういう、暖かでぬるいものが大嫌いだった。 なので、一緒に食卓を囲んだとしても、ご飯なんか食べず酒を飲んでいるだけだし。。。 朝は、僕はよく、いわゆる二日酔いであり、食卓を一緒に囲んだことなんか、ほとんどなかったし。。。 そんなこんなで、今、大袈裟かも知れないけど、家族が崩壊しそうになっている。 家族から平穏がなくなってきている。 だから、 そんな僕の全ての行動が、わがままな、子供の態度に反映されているんだ、という義父の言葉に、反抗する術は僕には、なかった。 なぜなら、僕も心の底では、その通りだとずっと思っていたから。 この義父の言葉を頂いた翌日、よく行く整体師の掌庵、杉山さんと、ちょっと飲んだ。 掌庵、杉山さん↓ http://www.freestyle-life.net/makuhari/shouan-doujou-page-base.htm こんなこと言われてねえ。へこんでいるのよ〜、話しながら、杉山さんの家はどう? と、訊ねると、彼はさらっとこう言った。 ”うちは、よく、息子と一緒に朝食をつくったりしますよ。” こ、この言葉には、ガガーンと来た(笑) なんでも、杉山さんは朝、5時に起き、皆の朝食をつくったりし、休日には、息子と一緒にサーフィンへ行ったりするのだそうだ。 そして、一緒に朝食をつくった子供は、とても美味しそうに朝食をたくさん食べるのだという。 僕は思わず、笑いが出た。 そうか!!そうなのか!!! 僕もこれを、パクろう!!!!!! いや、言葉が悪かった(笑) 僕もこれを真似しよう!!!! そして、翌日から早速準備をはじめ、2日後には、本当に夜明けとともに起き、鯵の開きを焼いて、家族の食卓をつくってみた。 これが食卓を知らずに個食で育った僕がつくった家族の食卓。 すごく感じるものがあった。 鯵の味もうまかった(笑) しかし、 それにしても、眠い・・・ 酒が残っていて辛い。。。 でも、そんなもの、当たり前。 そして、30年以上も続いた自分のライフスタイルを壊すわけだから、肉体的に精神的に辛いのも当たり前。 だが、しかし!!!! 子供のことを考えると全てが辛くないんだ。 なんて素晴らしいことなんだ。 間違いなく、家族によって、子供によって、僕は30年分の自分の人生をやり直している。 事実としてそう思う。 そのうち、子供とも朝食を作れるかな。 とても楽しみだ。 ・・・続く >>ファミリーデイズ TOPに戻る。